【講義】加法の交換法則

  • 正解率:72.73%
  • 解答数:11

EXAMPLE

例題

次の計算をし,ア,イに当てはまる数を半角英数字で入力しなさい。

  1. (3)+8=
  2. 8+(3)=
ア:
イ:

TEXT

テキスト解説

4+(7) のような式の場合,かっこを省略すると,

4+(7)4+7

のようになり,「+」と「-」の記号が,足し算や引き算を表す記号なのか,それとも正の符号や負の符号を表しているのかがまぎらわしいので,省略することができません。しかし,(4)+7のように式のはじめに負の数があるような場合には,

(4)+74+7

と,かっこを省略しても負の符号であることはわかるので,省略することができます。

また,7+10+4+(7) のように加法だけで式を表すとき,「7」,「10」,「4」,「-7」という4つの数の足し算と考えることができ,この4つの数それぞれをといいます。このとき,正の数である項を正の項,負の数である項を負の項といいます。

正の項:7104負の項:7

しかし,項を考えるとき,わざわざ加法のみの式で表すのは面倒なので,次のような考え方で項を判断します。

  1. 式の中に( )のない形を作る。
    7(10)+477+10+47
  2. 「+」や「-」の記号の前に「/」を入れる。
    7+10+477/+10/+4/7
  3. 「/」により区切られたそれぞれの数が項。
    項:7 +10 +4 7
    (「+」の符号は省略できるので,+10と10,+4と4はどちらで表しても問題ありません。)

加法のみの式であれば,

+=+

のように計算の順序を変えても結果は変わりません。これを加法の交換法則といいます。例えば,

3+4=7,     4+3=7

のように,「3」と「4」の順序を変えても計算結果は変わりません。このようになることはすでに経験していたり,何となくそうなるだろうということを知っている人は多いと思います。ただ,このようになることは,正の数で経験していることだったのですが,負の数を含む式でも,この「加法の交換法則」が成り立ちます。

しかし,「加法」の交換法則なので,減法のときは,

74=3,47=3

のように交換法則は成り立ちません。そのため,加法のみの式で考える必要がありますが,加法のみの式で表したときのそれぞれの数が「項」です。つまり,加法のみの式で表したときに計算の順序を変えることができるということは,「項の順序なら変えてもいい」ということになります。このことから減法のときでも,

747/4(項の順序を入れかえて)4+7

のようにして順序を変えれば,交換法則が成り立ちます。つまり,「加法の交換法則」というのは言い換えれば,「項の交換法則」と考えることができます。ただし,省略している正の符号が必要になる場合もあるので注意しましょう。

また,加法の交換法則は,2つの項のときだけでなく,項の数がどれだけ増えても成り立ちます。

MOVIE

動画解説


このページの学習内容でわからないところがある方

必要事項を記入して送信してください。名前,メールアドレス,質問内容が公開されることはありません。