【講義】組合せの基本

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  • 解答数:2

EXAMPLE

例題

次の値を求め,ア~ウに当てはまる数を半角英数字で入力しなさい。

  1. $_{10}\text{C}_2 =\fbox{ア}$
  2. $_{5}\text{C}_3 =\fbox{イ}$
  3. $_{3}\text{C}_3 =\fbox{ウ}$
ア:
イ:
ウ:

TEXT

テキスト解説

いくつかのものを順序を問題にしないで1組にしたものを組合せといい,$n$個の異なるものから$r$個を取り出して作る組合せを,$n$個のものから$r$個取る組合せといいます。この組合せの総数は,「組合せ」を意味する英単語「combination」の頭文字「C」を用いて,$_n \text{C}_r$で表されます。

ここで,「順列」と「組合せ」の違いを理解するために,A,B,Cという3つの文字から2つ選んで並べる(順列)ことを考えると,AB,BA,AC,CA,BC,CBといったように,その並べ方の総数は,

\[ _3 \text{P}_2 =6 \ \text{(通り)} \]

になります。しかし,A,B,Cの3つの文字から2つの文字を選ぶ(組合せ)とき,順序は関係なくなるので,ABとBA,ACとCA,BCとCBは同じものだと考えます。つまり,その選び方は(A,B),(A,C),(B,C)という3通りになるので,

\[ _3 \text{C}_2 =3 \ \text{(通り)} \]

と表せることになります。

以上のことから,3つの文字から2つの文字を選ぶ選び方(組合せ)の総数は$_3 \text{C}_2$通りあり,そのそれぞれについて$2!$通りの並べ方があるので,3つの文字から2つの文字を選んで並べる(順列)の総数は,積の法則から,

\[ _3 \text{C}_2 \times 2! = _3 \text{P}_2 \]

という関係が成り立つことになります。

一般に,$n$個から$r$個取る順列の場合には,

  • $n$個から$r$個選ぶ:$_n \text{C}_r$(通り)
  • その$r$個を並べる:$r!$(通り)

というように,「選んで,並べる」ことにより順列が求まるので,

\[ _n \text{C}_r \times r! = _n \text{P}_r \]

という関係が成り立ちます。そして,この式は次のように変形することができ,この式を用いて組合せの総数を求めます。

\begin{align}
_n \text{C}_r &=\frac{_n \text{P}_r}{r!} =\frac{n \times (n -1) \times (n -2) \times \cdots \times (n -r +1)}{r \times (r -1) \times (r -2) \times \cdots \times 1} \\
&=\frac{n!}{(n -r)!} \cdot \frac{1}{r!} =\frac{n!}{r!(n -r)!}
\end{align}

また,$n$個から$r$個取る組合せの総数と$n$個から$(n -r)$個取る組合せの総数は一致し,

\begin{align}
_n \text{C}_r &= _n \text{C}_{n -r} \quad (0 \leqq r \leqq n) \\
\text{(例)} \quad _{10} \text{C}_7 &=_{10} \text{C}_{10 -3} \\
&=_{10} \text{C}_3
\end{align}

という関係が成り立ちます。これは,10個から7個選ぶことと,10個から選ばれない3個を選ぶことが同じになるからです。

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