【解説】
平方完成することで2次方程式を解くことができることを学習しましたが,解を求めるまでにかなり手間がかかります。そこで,その手間を省くために,あらかじめ平方完成してしまった式を作ってしまえば,2次方程式の解を求めるのが楽になるはずですよね。ここでは,値を代入するだけで2次方程式の解を求めることができてしまう,2次方程式の解の公式を導出します。
xについての2次方程式ax2+bx+c=0(a>0)を平方完成しますが,まずは,計算しやすくするために,左辺のx2の係数であるaで両辺を割ります(1/aを両辺に掛けます)。
次に,左辺にある定数項c/aを右辺に移項します。
そして,左辺にあるxの係数b/aの半分の2乗であるを両辺に加えます。
すると,左辺は平方の形に因数分解することができ,次のように変形できます。
この
を,xについての2次方程式ax2+bx+c=0(a≠0)の解を求める公式として利用します。